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2005年7月26日実施
「MPUFユーザーカンファレンス レポート」
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2005年9月
株式会社アルゴ21 尾崎 智晴
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はじめに
今まで数度、MPUFセミナーに参加していたが、今回のMPUFの熱気は際立っていた。1週間前に既に定員オーバーの170名に達したとのことで、当日は、席が足らなかったほど盛況であった。枷場MPUF事務局長が述べられたように、会員数の多さもさることながら、この熱気こそがMPUFの特徴であり、当日は、セミナー受講だけでない「アクティブな」MPUFを支える各研究会活動について、各リーダによる報告・発表がなされた(まるで学生時代の新入生勧誘活動のような熱気だった)。
また、会場では「エンタープライズプロジェクトマネジメント実践ガイド」、「Microsoft Office Project 2003オフィシャルマニュアル」の2冊が無料で全員に配布されていた。こんな大盤振る舞いなカンファレンス、参加しない手はないでしょう。
【EVM研究会】
2004年1月より1〜2ヶ月ごとにオフ会を開催(計12回)するなど、非常に精力的な活動を続けている。そこでの発表、議事録作成、会場提供等は、全員で「できることを手伝う」という方針で、現在の研究会員数149名である。実は私も「幽霊会員」ですが、EVMの啓蒙活動よりは、活用事例を中心とした実際的なノウハウを得ることができる貴重な場と言える。例えば当日の「先進事例」として発表のあった弥生株式会社の事例は、もともとはこの研究会で発表された事例でもある。
【開発・カスタマイズ研究会】
MS-Projectのカスタマイズに関する研究会であるが、MPUF(Microsofr Project Users Forum)としての独自色が最も際立っている研究会と言える。個人的には、ノーマルのMS-Projectでさえ十分に活用できていないので、カスタマイズなどとんでもないと感じているが、デモは非常に興味を引く内容だった。敷居を低くするために、「開発・カスタマイズの難易度」が掲載されたので、これを参考に簡単なものを試してみたい。
【TOC-PM研究会】
「ザ・ゴール」で有名になったTOC(Theory of Constraints)の研究会であるが、風邪の症状に例えた平易な解説は非常にわかり易かった。月2回と精力的に続けられている「Critical
Chain Project Management」の翻訳は、(たぶん出版されるでしょうが)是非とも読みたい一書である。
【Under40 Project】
20代30代の若手世代のPM育成ということを、メンバーの問題意識と気付きを中心として、対話(ダイアログ)、ディスカッションで進めてゆく研究会である。今回の報告は非常にユニークな形式で、会場にいた方々への質問を通して「問題意識と気付き」を掘り下げてゆくという形式で報告が進められた。まとめの「プロジェクトマネージャーを任される日に備えて」は、非常に含蓄に富む内容だと考えさせられた。
【RFP研究会】
2005年5月に発足したばかりの「ユーザー主導」のRFPの研究会で、厳格に「勉強会でなく研究会だ」と定義されている。RFPテンプレートの紹介とともに、「ITIP
イノベーティング・ジャパン」が紹介されていた。あくまで個人的な感想だが、EA(Enterprise Architecture)の色が濃い研究会だという印象を受けた。
【QFD研究会】
品質機能展開(Quality Function Deployment)の生みの親である赤尾洋二先生をアドバイザーとして、近日、キックオフ予定の研究会である。時間が押していたためVisio-QFD Tool(フリーウェア)のデモが非常に短時間になって残念だったが、カードのグルーピングや並べ替え機能など、是非使ってみたいツールだという印象を持った。1年前にも赤尾先生のMPUFセミナーを受講したが、今回のデモを見て、あらためてQFDへの興味がわいてきた。
おわりに
この後、ビール片手に恒例の「交流会」だったが、今回はMPUFアワード授賞式があった。皆さん優れた貢献をされている方々ばかりだったが、実は私も「ベストレポーター賞」をいただいた。セミナーやカンファレンスに出席すると、いつも皆さんの頑張りに触発されるような気がします。拙いレポートですがこれからもできるだけ提出しようと思いますので、皆さんよろしくお願いいたします。
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